人に紹介されるときに「心理学の先生」と言われることがある。
「カウンセラーです」とそれとなく言い換えている。
心理学は少し勉強したが、私は学者ではない。
現場で実践するカウンセラーだと思っている。
理屈を合せたり理論を構築したりするよりも、
クライエントに役立つかどうかを大切にしている。
学者は理論や法則を構築したり定義づけたりすることで、
万人が分かるようにする。
研究が完成すれば・・・多くの人の役に立つだろう。
カウンセラーはどちらかと言うと日々、
クライエントの問題を一緒になって解決しようと支援する。
どちらが大切か?なんて言うのは愚問であろう。
一人でどちらも出来るのはスーパーマンと言われる人だ。
会社・企業はどうだろうか?
両方やっている企業も多いのではないだろうか。
組織が必要とする能力と個人の能力が合致していればいいが、
組織が必要とする能力が優先して不調和が起こる。
問題発生である・・・うつ病、不眠症、心身症etc.
会社もシッカリと見極める必要があるが、
個人も自分を理解し方向性を決めないことに問題があるかもしれない。
(次号に続く)
集団創造Ⅱ...
前回カラヤンのことを書いた。
この度、素敵な仲間のご縁でクラシックコンサートを観ることができた。
チャリティーコンサートだが日本、いや世界でも一流の演奏家たちの集まりだ。
クラシックファンには涎ものかもしれない。
75分に及ぶベートーベンの第九は最後には合唱も加わり、
総勢150人以上の壮大な盛り上がりをみせた。
演奏前の音合わせ...ピアノ一つの音から全員が調音する。
5秒ほどで合いはじめて曲のようになってしまう。
その瞬間鳥肌が立ってしまった。
実際の演奏も凄い。安心感と心地良さ、一瞬で気持ちがのめり込んでしまう。
意識が集中する。指揮者の動きも半端じゃない。
髪振り乱し汗を飛ばし眼鏡が飛びそうなほどの動きである。
一つの生き物のように指揮者に合わせ全体がうごめく。
「これが企業だったら...?」と考えた瞬間、またまた鳥肌が立った。
各社員が自己研鑽を積み、一流の技術を持ち、
経営者の指揮の下仕事を成し遂げていく。
お互いの信頼関係、自分の役割と全体の把握、そして調和。
すべては一つ、ひとつは全て。まさしくプロ集団である。
これが企業だったら世界を席巻するのではないかと感じた。
仕事において集団創造が感じられたなら幸せであろうと思う。
(次号に続く)
集団創造。
それは、クラシック音楽界の巨匠カラヤンの音楽である。
オーケストラで集団創造をする。
そのために、彼は徹底した会話を行った。
オーケストラに伝えて集団創造をするには言葉が大切。
技術と感覚は分けて、問いかける。
自分の言いたいことだけを言うのではなく、
問いかけによって引き出す。
カラヤンは集団創造の演奏の中で
みんなで喜びを分かち合うことに重きを置いていた。
皆様の会社は集団創造ができているだろうか?
なぜ会社を作ったのか? 仕事とは何か?
収益とは何か? 共に働く仲間とは?
今一度、問いかけるときが来ているのではないだろうか。
集団創造をするには、
人間同士が分かりあうこと、
理解し合うことが大切だとカラヤンは言っている。
(次号に続く)
環境問題は心の問題...というのが私の考えだ。
方法論などばかり議論されているが効果が出ていない。
チーム-6%も追いつかない。
最後に外国から権利を買う...???
何かおかしいのでは? と皆さんも感じてるのではないだろうか。
環境問題を頭で理解することは大切だが、
納得するほうがもっと大切だ。
「腑に落ちる」とか「落としこむ」「気づき」などと私は言っている。
たばこを吸う人は、
タバコの害はよく知っているにもかかわらず止めない。
病院でレントゲンに影が見えて
「医者に今すぐタバコを辞めないと死ぬよ」と言われると
すぐに止められる。
腑に落ちたときである。
腑に落ちると行動が伴う。
タバコの害は知っているが自分ごとではないと
勝手に思い込んでいたのが、
自分ごとになったとき、一瞬で行動に移せる。
環境問題も同じようなものだろう。
地球が変になってきていることは知っているが、
自分の家がゴミに埋まったり水没したりはしないと、
何となく高をくくっている。
「知っていてできることがあるのにやらないのは怠慢だ」と
痛い事を言われたことがある。
私なども多くの人に支えられ「おかげさま」などと、
体裁の良いことを並べてはいるが、
自分大事がいつの間にか顔を出している。
私自身少し反省して、ほんの些細な出来ることから始めようと思う。
誰のためでもなく自分のために...
全てはつながっていて「おかげさま」なのだから。
多くの人の些細なことが積み重なったとき、
環境問題が社会の腑に落ちるときが来る。
変革の瞬間になる。
そのときを信じて今は自分にできることをすればいい。
(次号に続く)
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