最近仲間と集まって飲んでいると、「子供のころは・・・」「昔は・・・」という話がよく出る。
だいたい30年~40年ほど前の話になる。
「子供のころは、夏は海で素潜りをしてアワビやサザエ、ウニやタコなどをよく捕って食べた」
と私が話すと、「自分たちも・・・」と思いだして盛り上がる。
だが話の多くは「自然での遊び体験」である。
若い人たちは「へー」とか「スゴイ」とか「いいですねー」などと反応する人が多い。
昔は自然は豊かで、みんなに平等であった。
同時に貧乏でもあったのだが、子供社会なりに分け合ったりしておやつを食べた。
アワビやサザエといえば贅沢に思うかもしれないが、お金がないので
自然から戴いていただけのことである。
コカコーラの1リットル瓶を店に持っていくと30円!
鉄くずを集めて持って行っても買ってくれる!
川ガニは漁師がタコの餌として買ってくれる!
釣り餌のゴカイを掘ると釣り道具屋さんが買ってくれる。
などなど・・・お菓子を買いたいがゆえに遊びの中で商売をしていた。
大自然からの恩恵で、感性とともに人間社会で生きる知恵を学んで育った。
自然は何も言わない・・・。
恵みを与えてくれることもあるが、ケガや事故など死に至ることもある。
自然に向き合うとき、生と死をおのずと感じ、畏怖や尊敬の念が生まれる。
わずか30年~40年の間にも、自然は壊れてきているのを実感する。
子供たちが、人間として成長するのに環境は逆行しているのでは・・・。
私たちが育ってきた環境と、今の子供たちが育つ環境があまりにも
違っていることを、大人たちが自覚し、支援していかなければと思う。
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